2016年建築学会(九州)の皆の発表が終わってすぐに、本研究室で九州建築旅行を行いました。福岡は博多から諫早、長崎、佐世保を回り再び博多へと帰ってくる、レンタカーによる弾丸ツアーでした。ちなみに運転は森先生でした。お疲れのところありがとうございます。
見学した施設は
1.武雄市図書館
2.諫早市子どもの城
3.長崎県美術館
4.国立長崎原爆死没者追悼平和記念館
5.佐世保新港ターミナル
6.アルカスSASEBO
でした。ちなみに白井晟一さんの設計した親和銀行本店の見学を予定したのですが、最後に時間がなくなってしまい、行く事が出来ませんでした。残念。
このような機会を用意して下さった事に感謝しつつ、特に気になった3つの施設について少しコメントを残しておこうと思います。
【武雄市図書館】
官と民が連携し、全国的にも珍しい図書館と書店の複合施設です。蔦屋書店は一階、図書館は二階に分かれており、吹き抜けの大空間にアールのついた傾斜屋根が架けられた気持ちのよい空間が広がっていました。コンクリートの基壇から延びる柱は軽やかで大空間ながらも重さを感じさせる事無く実現していました。中に入っているスタバの黒を基調とした内装が館内全体で使われ、一体感のある内観となっていました。
建物全体が緩やかにカーブしているため、遠くの本もちらちらと見え、気になってしまうのですが狙っているのでしょうかね。※写真が外観写真だけで申し訳ありません
【諫早市子どもの城】
内部空間は折れ曲がりがあるもののシンプルなプランでした。しかし子供達はしっかりとこの施設を使いこなしていました。遊び方の手がかりを建築で…なんて考えてしまいそうですが子どもの遊びへの可能性を信じた設計なのでしょう。公共の施設の多くは子どもの動き方に制限を架けがちですが(僕のイメージです)、この施設では「遊んでいれば怪我はするもの、自分の身は自分で守るもの」として目一杯遊んでもらえるよう官庁の見事な運営が生きた施設でした。子どもの施設を形で解こうとするのはナンセンスなのかもしれませんね。もちろん形も大事ですが…
【長崎県立美術館】
2つのボリュームの間に川があり、ブリッジがその2つを繋ぐという変わった構成の美術館。
最初に見たときは隈研吾さんの建築という事もあって、木のルーバーを使っているなと思っていましたが、木だと思っていたものは実は花崗岩のルーバーでした。騙されました。
屋上へは歩く度に揺れるキャンチの階段を登っていく事ができます。川の向こうには高松伸さんの長崎港旅客ターミナルもみえる、開放感のある場所になっていました。良い場所なのに全然人が居ないので一息つきたい方にはオススメです。
カーテンウォール+ルーバー建築として自分の中のストックに加えたいと思います。
武雄市図書館 外観1 武雄市図書館 外観2
諫早市子どもの城 外観 諫早市子どもの城 内観
長崎県立美術館 外観 長崎県立美術館 屋上への階段
以上、2016年8講座建築旅行についての報告でした!!
M1駒井
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